やさしい税務会計ニュース
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文書作成日:2018/02/27
仮想通貨雑所得と予定納税

[相談]

 私は昨年、仮想通貨取引で5,000万円の所得を得ました。その所得については雑所得として確定申告する予定ですが、最近、ネット上で「仮想通貨取引で高額な所得を得た場合、予定納税のことも考慮しないといけないのでは」という情報を見ました。
 その意味がよく分からなかったので自分で調べてみたところ、予定納税というのは、7月と11月に、3月に確定申告した所得税額を基準として、その3分の2相当の税額を納付する制度であると知りました。

 3月の確定申告で多額の納税をした直後に、また多額の納税をしなくてはならないのかと、大変困惑しています。ネットの情報のとおり、私は7月と11月に所得税の予定納税をしなくてはならないのでしょうか。

 なお、私の昨年の所得は、上記の仮想通貨取引による雑所得だけで、他の所得はありません。


[回答]

 ご相談の場合は、所得税の予定納税を行う必要はありませんので、ご安心ください。


[解説]

1.所得税の予定納税とは

 所得税の予定納税とは、前年分の所得金額や税額(その年の5月15日現在において確定しているもの)などを基に計算した金額(以下「予定納税基準額」といいます)が15万円以上である場合、その年の所得税及び復興特別所得税の一部をあらかじめ納付しなければならないという制度のことです。
 具体的には、予定納税基準額の3分の1の金額を7月1日から7月31日までにまず納付し(第1期分)、同じく3分の1を11月1日から11月30日までに納付(第2期分)します。

 つまり、3月の確定申告が終わってから次の確定申告までの間に、予定納税基準額の3分の2を納付することになります。


2.予定納税基準額とは

 予定納税基準額とは、原則的には次の@からAを控除した金額をいいます。

@前年分の課税総所得金額に係る所得税の額
A前年分の課税総所得金額の計算の基礎となった各種所得につき源泉徴収をされた、又はされるべきであった所得税の額

 ただし、上記@の「課税総所得金額に係る所得税の額」の計算を行うにあたっては、譲渡所得の金額・一時所得の金額・雑所得の金額など一定の所得はなかったものとみなして計算することとされています。また、上記Aについても同様に、一時所得・雑所得などについて源泉徴収された所得税の額は、Aの所得税の額から控除するものとされています。

 つまり、予定納税基準額の計算には、雑所得と雑所得について源泉徴収された所得税の額は含まれないのです。

 よって、今回のご相談の場合には、今年の7月と11月に所得税の予定納税を行う義務はないこととなります。


 仮想通貨取引への注目が高まるにつれ、仮想通貨取引による所得に関する税務への関心も高まっています。このため、ネット上には様々な情報が飛び交っていますが、中には不正確なものが含まれていることがあるかもしれません。

 税金に関することは、ぜひ当事務所へご相談ください。


参考条文等:所法104、105、復興財確法16など


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